野球三兄弟(中学2年、小学5年、3年)をプロ野球選手にする為、日々試行錯誤しながら様々な事に取り組んでいる野球親父です!
少年野球は走塁で勝てる!
これは、中学2年の長男と現在小学5年生チームを指導している経験から出した答えです。
平均レベルの攻撃力と守備力があれば走力を鍛える事で強豪チームに勝てます。
少年野球の醍醐味であり、指導者の腕の見せ所です。
我がチームでやっている具体的な走塁テクニックをご紹介します。
今回はホームスチールについてお話しさせて頂きます。
二塁盗塁、三塁盗塁に関する記事もありますのでご参考下さい。
ホームスチールとは?
ホームスチールとは本塁に盗塁する事を言います。
本塁への盗塁許してしまったら点が入る事から守備側の防ぐ意識が格段に高いエリアです。
本塁にはキャッチャーが常時張り付いていますし、ピッチャーの投球場所でもあるので、スキが非常に少ない塁だと言えます。
本塁への盗塁は、二塁三塁盗塁と違い、難易度が高い作戦です。
ホームスチールの種類
- 他の塁にいるランナーを利用したホームスチール(1.3塁のケースなど)
- キャッチャーからピッチャーへの返球時に走るホームスチール
- ピッチャーの投球時に走るホームスチール
大きくはこの3種類の方法があります。
一つづつ解説していきます。
1.他の塁にいるランナーを利用したホームスチール(1.3塁のケースなど)
相手チームのレベルが低いと、3塁にランナーがいる時点で守備側はその他のランナーを完全に無視して、1点死守に動きます。こうなったらホームスチールのチャンスはありません。
ある程度のレベルに上がってくると、3塁にランナーがいても、ピッチャーからその他ランナーへの牽制や、キャッチャーからの牽制、送球が出てきます。
このように相手の状況を把握した上で、ホームスチールの作戦を企画する事が最初のポイントになります。
ピッチャー、キャッチャーがその他ランナーに対してアクションを取ってくる事が想定される場合、我々チームは2つの方法を取ります。
1.3塁、2.3塁、満塁のケースで、三塁以外のランナーを通常リードより1.5歩から2歩多くリードをさせます。
相手チームのピッチャー、キャッチャーからすると牽制をしたらアウトにできると感じる絶妙な距離を作ります。
大きなリードと言う餌を撒き、牽制を誘います。
牽制が来た瞬間 ランナーは半歩だけ帰塁してから守備側の注意をひきつけ前の塁に進塁を試みます。
三塁ランナーは野手が帰塁のアクションを取ったランナーに意識がいったタイミングで本塁へスタートを切ります。これが1つ目のパターンです。
2つ目のパターンは1.3塁で一塁ランナーが二塁盗塁をスタートを遅らせ企画し、キャッチャーからの二塁送球を誘発し、その二塁送球の隙に三塁ランナーが本塁へスタートを切るパターンです。
我々チームは2アウトのケースだと、2つのパターンを一気に企画し、1点を取りに行きます。
要するにピッチャー牽制もキャッチャー送球も誘発しにいき、乗ってくれたら1点と言う戦術を使います。
無視されるケースが多いですが、乗ってくれたらしめたものって感じて毎回チャレンジしています。
2.キャッチャーからピッチャーへの返球時に走るホームスチール
この方法は低学年では通用します。
ピッチャーが投げるタイミングでそろりそろりと本塁に近づき、キャッチャーがピッチャーに返球する瞬間にスタートを切るやり方です。
キャッチャーがランナーを見ずにピッチャーに返球している場合は確実に決まります。
警戒されると、キャッチャーは三塁ランナーを見ますので、この場合はチャンスはありません。
キャッチャーが三塁ランナーを見ていない状況があった時に、1試合に1チャンスだけあります。
全員がその意識を持っていれば、チーム力はあがります。
高学年になったらなかなかそんな隙はでてきませんが、狙い続ける事は大切です。
3.ピッチャーの投球時に走るホームスチール
この技は左ピッチャー限定になります。
左ピッチャーは一塁方向を向いており、ホームスチールなんてやられた事はないので、基本バッター集中しています。
そこに隙が生じます。
我々チームはチームで足の速い3人のみにこの方法を伝授しています。
誰もができる技では無く、センスと走力を有する必要があります。
マウンドに左ピッチャーがいて、2アウト3塁。ランナーが足が速く、打席に右バッター。このケースが来た時に仕掛けます。
タイミングはピッチャーがセットポジションに入ろうとする瞬間に忍者のように気配を消しながら風の如く本塁へスタートを切ります。右バッターの影に隠れながら右バッターの足の間にスライディングするイメージで本塁へ真っ直ぐスライディングしていきます。
ピッチャーのアクションとして、
- 慌ててボークになるケース
- 気が付かずそのまま投球するケース
- 気付いてプレートを外して本塁に送球するケース
この3つのアクションが想定されます。
1のボークになるケースはラッキーです。
2のピッチャーが投球するケースはだいたい成功します。投球の際はルール上キャッチャーは本塁前に出れません。本塁を通過したボールの捕球しかできませんので、本塁が空いている状態ですので、かなりの確率で成功します。
パニックになり、投球にも関わらず、本塁前に出て捕球して、ホームスチールしたランナーをタッチしてくるケースもあります。
この場合はキャッチャーの打撃妨害と、ピッチャーのボーク(キャッチャーが本塁前で捕球した為、不正投球になる)が成立します。
三塁ランナーはボークによる本塁進塁、打者は打撃妨害による一塁進塁となります。
3の場合、ピッチャーが冷静にプレートを外し、送球してきた場合は、セーフを勝ち取るのは難しくなります。
多くのケースは1か2の対応になりますので、1チャンスを生かす練習をしておけば、チャレンジできる機会は訪れると思います。
まとめ
ホームスチールは初対戦の相手に対してのワンチャンスしか無い、究極の奇策です。
我々チームは、この奇策を練習する事で、選手の野球への意識が一気に変わりました。
隙をつく楽しさが分かり、1点への執着が出てきて、走塁のレベルが格段にあがりました。
試合で使うチャンスは無いかもしれませんが、練習する事で思わぬメリットが出てくるはずですので、是非チャレンジしてみてください。
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